ゴレンジャーとは違う5フォース分析とは?

前回の記事でマクロ分析の方法の1つ、PEST分析とはどんなものかを解説しました。

今回はマクロ(引いた目線)の逆、ミクロ(近づいた目線)の分析方法をご紹介します。

因みに前回のPEST分析はこちらからご覧ください。

※最近は連載形式で記事を書いていますので、前の記事から順番に読んで頂くと分かりやすく理解できるかと思います。

5フォース分析とは?

5フォース分析とは簡単にいうと、業界の競争を左右する以下の5つを分析します。フォースは「脅威」という意味です。

新規参入企業の脅威

売り手の交渉力

買い手の交渉力

代替品の脅威

競争相手の脅威

この5つを分析して自社に有利になるように、そして自社をちゃんと守りながらビジネスを進めるようにする分析方法のことです。

前回のPEST分析は政治の観点だったり、経済の観点だったりと「社会」というものを引いた目で見てマクロに分析する方法でしたが、今回は自分が関わっている業界そのものを分析していく意味というでミクロ分析となります。

5フォース分析は何の意味があるの?

このフレームワークを使うことで、自分の業界の構造を分析して、

業界の魅力

収益性

成長性

そして新規参入が現実的か?

などを考えることができます。

前回のマクロ分析(PEST分析)で社会的、政治的、経済的な面など自分ではどうにも出来ないことを書き出し、今回の5フォース分析で具体的に業界としてやっていけるかを分析します。

この2つをセットで分析することで、自社が立たされている現実の大枠が見えてくるというわけです。

具体的な使い方は?

では具体的な使い方を見ていきましょう。

・新規参入の脅威

新規参入の側面から考えていきます。

あなたのいる業界の新規参入のハードルは高いでしょうか?低いでしょうか?

例えば弁護士や司法書士など国家資格が必要なものは比較的新規参入のハードルが高いと言えるでしょう。

逆に昨今の動画制作などはハードルがとても低くなっています。

ただ1つの職種で大きく括ってしまうのは危険です。

動画制作においても予算が大きく、スタッフが10人、20人と多い現場を回せるディレクターなどになると新規参入はそう簡単には出来なくなります。

あなたが今具体的に行なっているサービスや事業に対しての新規参入について考えてみましょう。

・売り手の交渉力

売り手というのは仕入れ先、例えば飲食店であれば農家や専門のスーパー、材料を仕入れる業者を指します。

仕入れ値が安く済めば利益は上がりますし、高くなれば苦しくなりますよね。

最悪仕入れが出来ない状態になる可能性があると事業の危機にもなり得ますのでこの辺りの収支をしっかりと予測することも大事なことです。

映像制作やHP制作などは仕入れなど無さそうに見えますが、外注先やデザイン素材の単価などがこれに当たります。

業界に関わらず仕入れ先とのコミュニケーションを常に取っておくこともビジネスにおいて重要なポイントとなります。

・買い手の交渉力

買い手とはお客様、クライアントを指します。

簡単にいうとお客様との力関係がどうか?を分析します。

例えば田舎の地域で機械部品を作っている会社があったとします。

その会社が求人のPR動画を作りたいと思ってネットで調べたら1件の動画制作会社しか出て来ませんでした。

そうなるとまずはそこに相談してみようという流れになりますよね。

まず最初に相談される会社はどの業界でも強いです。

逆にネットで調べても同じような業者が山ほどあり、同じようなサービスしかしていなければお客様の交渉力の方が強いとなり、

自社へ相談してもらう確率は減ります。

買い手の交渉力とはどのくらい自社を選んでもらえるか?その状況をどの部分で作れるか?を分析していきます。

・代替品の脅威

代替品とは飲食で言えば、マクドナルドと吉野家。

移動手段という意味では自動車と自転車も比べる対象にしても良いかもしれません。

それぞれ業界としては違うのですが、大きく分けるとお客さまの利用目的が被っています。

映像制作会社で、例えば弊社であればHP制作会社や広告運用会社が最近の代替え品の脅威として上がってくるかと思います。

ビジネスにおける映像制作はウェブ広告と密接に関わって来ていますし、映像のクオリティの幅もどんどん広がっています。

このように自社と完全に同じ業界ではないけど、同じような効果を上げる可能性のある業界や競合他社を分析する項目になります。

・競争相手の脅威

この項目が一番分かりやすいと思うのですが、これは競合他社の分析と、業界のポジショニングを分析する項目です。

ライバルはどの程度いるのか?

自社は他社に比べてどの程度サービスの優位性があるのか?

ですので、ここで大事になってくるのは「差別化」という言葉です。

差別化をしていないと同じような業者であれば誰でも良くなってしまいます。

差別化も含めてどの程度利益を上げられるのかを分析していきます。

経営判断の引き出しに使える

以上の5つを分析し、自社の立ち位置を確認できるのがこの5フォース分析です。

ここに、冒頭でも書いたPEST分析を合わせると、

とても利益が上がりそうな事業だが、コロナ禍だと厳しいので、コロナ禍の終息を見越して準備をしておこうとか、

円安の今だからこそこれは勝負出来るかもしれない!など

色々な判断が出来るようになります。

直感や勢いだけに任せず、このようにちゃんとした分析をして説明出来るようになると周りの人も納得させやすくなります。

もちろんビジネスには勢いや直感も大事ですので、双方向から考えられると良いですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は5フォース分析を解説しました。

前回のPEST分析、そして今回の5フォース分析は3C分析の市場や顧客(Customer)の分析の手法としてご紹介しました。

次回は3C分析の2つ目、Competitor(競合)の分析方法について解説します。

3C分析って?と思われた方はこちらをご覧ください。

ではまた次回お会いしましょう。

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投稿者プロフィール

唐井 基行
唐井 基行
映像ディレクター/ウェブ解析士

外資系の映像制作、映画制作、MV制作などを経て2015年株式会社クロックタウンプロジェクトを設立。
クライアントにとって何が一番利益になるかを考えて中長期的な目線で制作、アドバイスなどを行っている。